【1歳児】食事環境を整えることのねらいとは?【作業療法士ママ】

座って食べくれない
食事に集中してくれない

1歳児との食事は、食べない、こぼす、散らかるなど目が離せないですよね。

ましてや、食事に集中することが難しく、立ち上がったり、キョロキョロしたり、遊び始めたり。

食べムラ、偏食があると、対応もその都度変えないといけないしとても難しい。

悩めるママ、パパへ向けて。

作業療法士の観点から1歳児の食事のアプローチ方法についてお答えします。

この記事でわかること
  • 食事をするときの一番大切なことは?
  • 食事環境を整える方法は全部で7つ
  • 外では食べるのに家では食べない理由

私は作業療法士という資格を持っており、現在1歳女の子の子育て中のママです。

こういった私が、解説していきます。

今回は、食事環境のみについてお話ししていますが、

他の記事ではスプーンの持ち方についても解説しています。

目次

1.食事をするときの一番大切なことは?

作業療法士の観点から言わせていただくと、

ズバリ「食事環境」が大きく影響すると考えています。

作業療法士は、心と体だけでなく、その人がその人らしく生きていけるよう、生活全体まで視野を広げてみています。

(現役時代は、患者様の人生を一緒に歩んでいきたいと思いながら、サポートできるよう関わらせていただいていました。)

大人も子供も同じで、行動するには環境を整える必要があると思っています。

環境を整えたからといって、必ずしも食べてくれるようになるとは限りませんが、

少なからず、影響は与えていると思うのです。

次の章で具体的な方法をお伝えします。

2.食事環境を整える方法は全部で7つ

食事環境を整えるための確認してほしい具体的な内容は以下の7つです。

その1 食べたいと思っているか
その2 椅子とテーブルを使えているか
その3 食事に集中できる環境かどうか 
その4 食具(スプーンやフォーク)は適しているか
その5 真似できる環境か
その6 楽しめる環境か
その7 食形態は合っているか

その1 食べたいと思っているか

そもそも、お子さんは「食」に興味がありますか?

食事環境を整える上でまず初めに確認したいところでもあります。

食に興味がある子と、ない子では、食事環境を考える内容が変わってくるからです。

お腹は空いているはずだけど、食に興味がないのか、

食べることが大好きすぎる子なのか、

まずは観察してみましょう。

その2 椅子とテーブルを使えているか

普段、どのような椅子に座り、どのようなテーブルを使い食事をしていますか?

家屋状況によっては、テーブルと椅子を置くスペースがなく、ローテーブルを使い、床に座って食べている方もいらっしゃるかと思います。

可能であれば、その子の体格に合ったハイチェアを用意し、椅子とテーブルで食事をすることを取り入れてみてください。

椅子に座って食べること、その子にあったハイチェアを用意することのメリットはこちらの記事で解説しています。

ぜひ、参考にしてみてください。

その3 食事に集中できる環境かどうか 

普段、どのような場面で、食事をしていますか?

テレビや動画をつけたまま、騒がしい部屋で食事をしていませんか?

動画を見ながらでないと、食事が進まない子を除いては、食事中はなるべくテレビを消すようにしてみてください。

子供は、いろいろなことに興味が向きます。

目の前の美味しそうなご飯を食べたいけど、テレビの音も気になってみたくなります。

テレビを見ながら食事をすることが悪いことだとは決して思わないです。

ですが、食事に集中できない原因がテレビなのであれば、試しに消してみてください。

テレビの音が消えると、目の前の食事に集中できるようになるかもしれません

その4 食具(スプーンやフォーク)は適しているか

食事をするときに、どのような食具(スプーンやフォーク)を使っていますか?

もしかしたら、お腹は空いているし、自分で食べたいという意欲はあるのに、食具がその子に適していないと、うまく食べることができず、食事の時間がストレスに感じてしまっているのかもしれません。

食具を使って食べたいという意欲があるお子さんに関しては、ぜひその子に合った食具はどれがあるか検討してみてください。

こちらの記事で解説しています。

その5 真似できる環境か

食事をする時、誰と一緒に食べていますか?

お腹が空いている子供をとりあえず先に食べさせ、ママはキッチンに立ち料理の続きをする。

その間、子供は1人で食事をしている。

このような状況になっていませんでしょうか。

あさ

忙しいママたちにとっては、時間は有効に使いたいものですよね。

食べている子供の隣に座って食べ終わるのをじっと待つ。

なんてことはできません。

ですが、3食ある食事の中の1食の中のたった10分でも良いので、同じテーブルを囲んで食事をしてみてください。

実際にママやパパが椅子に座って、スプーンを使って食事をしている姿を見せるのです。

大人が思っている以上に、子供は目で見て盗むのが得意です。

マネの達人です。

ちゃんと座って。
ちゃんとスプーンを持って。

と口で伝えようとするよりも、実際に見せる方が簡単な場合があります。

その6 楽しめる環境か

先ほどの話と繋がりますが、食事の時間を同じテーブルを囲んで食事をすることは、子供にとってとても楽しい時間になります。

おいしいね。と声かけしたり、

ママやパパが楽しそうに話をしながら食事をしている姿は、子供が食事が楽しいと思うきっかけにもなります。

しんどい、暗い、静かな食事より

明るく、楽しく、おいしい食事の方が記憶にも残りますよね。

その7 食形態は合っているか

食形態も大切な食事環境だと私は捉えています。

なぜかというと、食形態がその子に合っていないと、食べにくさ、飲み込みにくさにつながり、食事をする意欲が失せてしまいかねないからです。

大人にも、ボリボリ、カリカリ、歯応えのするもの、硬いものを好んで食べる方もいれば、顎が疲れるからあまり食べたくないという人がいたり。

口が小さいから、大きく口を開けて食べるのはしんどいとか。

猫舌だから、熱いものは食べたくない。

麺をすするのが苦手だから、あまり麺類を好まない。

など、食べ物の味以外にも好みの食形態があるはずです。

子供でも一緒です。

まだ、言葉を上手に離せないので、態度で示すしかありません。

ポイポイ床に捨ててみたり、皿をひっくり返したり、一切手をつけなかったり。

その子なりの表現をしているのかもしれません。

お子さんを観察することで、好みや苦手なものを把握できるかもしれません。

親としては、なんでもバランスよく食べてほしいと願いますが、子供には子供の思いがあるのかもしれませんね。

子供に寄り添い、食形態を少し変えてみるだけで昨日より少し食べてくれるかもしれません

2.外では食べるのに家では食べない理由

外食や保育園では嫌いなものでも食べるのに、家では食べないのだろう?

これ、よく聞く話ですよね。

その理由にも、食事環境が深く関係しています。

外食や保育園の給食は、家とは違う環境です。

外食ver

外食って、楽しくないですか?

家では食べないものが提供されていたり、

食事を楽しむ人たちが周りにもたくさんいます。

ワイワイ賑やかで楽しい雰囲気が子供にも伝わっているのだと思います。

目の前で美味しそうに楽しそうに食事をするママとパパを見ていると、いつもとは違う食欲が湧くのかもしれません。

頑張らずに楽しさや美味しさを伝えられているので、

子供も心から食事を楽しめているのかもしれません。

保育園ver

保育園の給食は、栄養バランスを考えて、毎日違ったメニューが提供されています。

本当は食べたくない嫌いな食べ物があっても、

隣のお友達は頑張って食べている。

少し頑張って食べると褒めてもらえる。

幼いながらにそのことがわかるのかもしれません。

そして、保育のプロである保育園の先生が工夫を凝らして接してくださる環境も、子供にとっては良い刺激になっているのだと思っています。

3.最後に

今回は、作業療法士の観点から、食事環境についてお伝えしました。

明日の食事が少しでもより楽しい時間になりますように。

絶賛食べムラっ子を持つ私も、毎日試行錯誤しながら楽しい食事時間を過ごしていけるように心がけていきたいと思っています。

本日も読んでくださりありがとうございました。

以上

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